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ERPでプロジェクト管理と収益管理を両立できたのは、 Dynamics 365 Business Centralの導入を行った 西部電気工業のドメインナレッジのおかげです。

アユダンテ株式会社
導入事例-D365BC(Dynamics 365 Business Central)プロジェクト管理・ERP
内容

Microsoft D365 Business Centralのアユダンテ様の導入事例(プロジェクト管理・収益管理ERP)

 

アユダンテ株式会社(2006年創業)は、業界最高レベルのコンサルティングを提供するデジタルマーケティング コンサルティング企業です。企業規模拡大に伴うプロジェクトと全社収益の可視化を目的として、2024年1月に西部電気工業株式会社よりDynamics 365 Business Central、PowerAppsアプリを導入しました。
導入の経緯、導入開発、そして今後の活用について、アユダンテ株式会社 代表取締役 安川洋様にお話しを伺いました。

 

 

|創業以来継続して黒字を維持

●アユダンテ株式会社について教えていただけますか。

アユダンテは小規模な会社ですが、コンサルティングとソフトウエアの2つの分野をかけ合わせた事業を展開し、2006年の創業以来黒字を維持し続けています。

当社はWebマーケティングという分野のコンサルティングを行っており、SEO、GMP、広告の3事業を展開しています。

 

1.SEO事業

検索エンジンマーケティングと呼ばれる分野です。検索サイトではユーザのニーズに応じた最適なコンテンツが上位に表示されますので、そのようなWebサイトを構築したい企業様に対してのコンサルティングを行っています。

 

2.GMP事業

Googleマーケティングプラットフォームの略です。当社は国内では7社しかない、Google社の「Google analytics 360 ライセンス」のセールスパートナーとしてコンサルティングを行っており、アジアパシフィック全体で2位のポジションを確立しています。

 

3.広告事業

ネット専業広告代理店として、Yahoo!やGoogleといったインターネット媒体を通じて、お客様のビジネス成長を支援しています。

 

また、ソフトウェア事業では、自社開発の「つぶやきデスク」という企業向けソーシャルメディアの運用管理ツールがあります。チームで Twitter (現X)や Facebook 、Instagramを運用するのに便利な管理機能を取り揃えて提供しています。導入されたアユダンテ様のソリューション

 

 

|会社の収益とプロジェクトを見える化したい

●Dynamics 365 Business Central導入の背景について教えていただけますか。

当社では複数の事業形態があり、それぞれ売上形態などが異なっています。さらに、1人のコンサルタントが複数のプロジェクトを担当したり、逆に複数のコンサルタントやチームが1つのプロジェクトに関わる場合もあります。

もともと自分で作ってきたビジネスですので、どの事業がどれくらいの収益を出せるかはだいたいわかっています。ただ、だんだんと複雑化して、プロジェクトの規模や扱う金額も大きくなり、感覚だけで全体を把握するのが難しくなってきました。創業当時からERPの必要性は感じていましたが、こうした状況からERPの導入を考えました。

アユダンテ株式会社 

代表取締役 安川 洋様

 

●具体的には、これまでどのようなやり方で管理されていたのですか。

当社では基本的にプロジェクトは担当コンサルタントのものです。収益性のラインなどはきちんと伝えており、管理は担当者に任せています。担当者は収益に対して責任を持つべきで、見積りも本人が作成しているため、私や他の役員が見積りを承認することもありません。

 

このような状況下のため、私は個々のプロジェクト内容までは把握せず、全体収益の推移をメインで管理していますが、これだけ数が増えてくると赤字のプロジェクトがあったり、担当者がキャパシティを越えた業務量を担当していたりするケースも出てきます。そのような場合、一部業務を他の担当に委ねるかお客様をお断りするしかありませんが、その基準が明確な数値として見えていませんでした。そこでプロジェクトを見える化したいと考えました。

 

●正確な数字で事業全体の推移を把握したいと考えられたのですね。

そうです。加えてコンサルタントによって、売上や業務量、そして給与が異なっています。隣のコンサルタントが自分の2倍稼いでいるとしたらどうでしょう。そのコンサルタントがどんなやり方をして2倍稼いでいるのか、明確に数字で見えたら自分も同じようにやってみようと考える社員がいると思います。

ERP導入により、今までは個々のコンサルタントが把握していた数字を全社員が共有し、お互いに刺激しあったり、盗めるやり方は盗んでもらい、会社もコンサルタントも共に成長できればと考えました。

 

 

|希望を叶えるソリューションとしてDynamics 365 Business Centralに注目

●ERP導入にあたっては、どのように選定を進めたのですか。

もともと私も役員もエンジニア出身ですので、ソフトウエアに関してはある程度の知見があります。私はプロジェクト管理もしたいし、売上や利益の管理もしたいと考えました。ただ、一般に流通しているERPはどちらかに偏った内容が多く、なかなか両立できるものは見あたりませんでした。実際に10以上のプロダクトを比較検討しましたが、例えばプロジェクト管理ができても原価が入れられなかったり、粗利の内訳を見ることができなかったりします。また、カスタマイズができないものもありました。もちろんSAPのようなプロダクトならそのような希望を実現できると思いますが、当社規模にはコスト的に見合いません。

 

そんな中で、希望を叶えられるソリューションとして注目したのがDynamics 365 Business Centralです。レポートなどもカスタマイズできそうだったので、導入するならこのERPと決めました。

 

●ご自身でMicrosoft社のDynamics 365 Business Centralを選定したのですね。

そうです。そこから導入をお願いできる企業を探しました。いろいろと検討しましたが、実際に導入開発ができそうな会社は何十社もなく、その中から西部電気工業を選びました。

 

●西部電気工業に依頼された理由を教えていただけますか。

どんなソフトウエアを導入するかも大事ですが、その導入をきちんとできるドメインナレッジ、つまり知識や情報、ノウハウを持っており、カスタマイズがきちんとできる会社であることが重要です。

導入するときは、ある程度こちらのやっていることをヒアリングして、それに基づいて実装できる力が必要になります。先にお話ししたように業務内容が複雑ですし、特殊な部分もあります。それをきちんと把握してソフトウエアに落とせる力がある、そういう印象を持ったのが西部電気工業でした。コンペではなく、打合せを何度か行い、当社に一番合う提案だった西部電気工業への依頼を決めました。

 

 

|業務の可視化は効率よくゴールをめざすための必要プロセス

●今回のプロジェクトで西部電気工業は、第一フェーズは要件整理、第二フェーズはシステム導入と工程を分けて進めました。この進め方はいかがでしたか。

西部電気工業の提案は、Dynamics 365 Business Centralに関してはカスタマイズ無し・標準機能で導入する、いわゆるFit to standardを指針とし、カスタマイズが必要な部分に関しては外付けのPowerAppsで開発して既存のクラウドサービスと連携するという内容でした。パッケージの導入なので、当社のやり方ではなくパッケージに合わせた方がいいことはわかっていましたから、とてもいい提案だと捉えました。実際に、業務をDynamics 365 Business Centralに合わせて変更しています。

 

第一フェーズの要件整理では、各事業別の現行業務のフローや要件を可視化することでDynamics 365 Business Centralを導入する上での業務の課題がわかりました。

お互いに効率よくゴールをめざすために必要なプロセスだったと評価しています。

 

●第二フェーズについてはいかがでしたか。

システムの構築・導入については非常に早いなという印象を受けました。アプリへのリクエストについては、当社であいまいな言い方をしてしまった部分もあり、実際に見せてもらうとちょっとイメージと違う部分もありました。それに対しては追加でリクエストをして、柔軟に対応してもらえました。

 

システムの導入は、カスタマイズしたものが自分の想定したものとピッタリ一致するかといえば結構難しい部分があると思いますが、開発の途中でいろいろと見せてもらいながら進めた点が成功した要因かと思います。

 

システム導入について、社内での周知はどのように行ったのですか。

2024年1月のキックオフミーティングで、各事業のプロジェクト状況や数字を見える化するので協力してほしいことを従業員に伝えました。反応はそれぞれありましたが、シンプルにアプリを作ってもらえたので、1ヵ月分の稼働は3分で入力できています。皆きちんと使っているようです。

 

 

|こんなこともできるんじゃないかという改善に期待

●システム導入効果についてはいかがですか。

まず、アプリを構築して、以前から使用している請求管理クラウドサービスとデータ連携してもらったことがとても助かっています。そして費用と売上実績データを連携し、全社別・事業別・プロジェクト別・コンサルタント別の損益集計が自動化されデータ蓄積が進んだことは、当社として大きな進歩だと思います。

また、導入コストの面も評価しています。ソフトウエアを入れる以上、毎年維持費用も発生しますが、それも想定する範囲に収まっていました。

 

プロジェクト全体として非常によくやっていただきました。大きな問題は特になかったと思います。レポートに関しては見ていきたいデータが増えたこともあり、現在引き続き開発を進めてもらっていますので、完成を期待しています。

 

●Dynamics 365 Business Central、PowerAppsアプリ、そして西部電気工業へのリクエスト、期待などありましたらお聞かせいただけますか。

実際に使い始めてみると、こういう風になったらもっと便利だね、こんなこともDynamics 365 Business Centralでできるんじゃないか、という点はいくつか出ています。分析レポートの開発を含め、保守対応や改善についてもいろいろとお願いしていきたいと思います。

今後のご提案とサポートに期待しています。

導入事例-アユダンテ様-集合写真

アユダンテ株式会社 代表取締役 安川 洋様(左)

西部電気工業株式会社 新見(中)、丸山(右)

 

お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。 

* 取材日時 2024年6月 

* アユダンテ株式会社様のサイト

* 記載の所属、役職名等は、2024年6月時点のものを記載しています。 

 

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